手首の脈診、フワリと浮いたら風邪かもしれない。

西宮の甲子園鍼灸治療センターです。

東洋医学では、鍼灸をする前に「脈診」という診察法が行なわれます。

主に手首の脈を取り、その打つ速度や脈管の堅さや形などから、体内の熱量や水分量のバランス、内臓機能の強弱などを読み取ります。

この脈というものは、その季節によって形が変化します。

この寒い冬には、どのような形に脈は変化するでしょうか?

理想的な冬の脈は、皮膚表面に無く、骨側に脈管は沈み込みながら、乾燥した外気に呼応するように細く堅く引き締まっているのが良いとされています。

ところが、もし、風邪を引くと、この脈が変化します。

皮膚表面に栄養を送ろうとするのか、脈管はふわりと皮膚表面に浮かび上がってきます。

もし、この脈がころころと珠が転がるような流れなら、葛根湯。

もし、この脈がふわふわとやわらかければ、桂枝湯。

もし、この脈がギリッと引き締まっていたら、麻黄湯。

この三つの漢方薬は、風邪の初期に使う有名なものです。

そして、これを鍼灸で治療するなら、

葛根湯なら、胃腸の働きが低下して動きが悪くなっているので三里穴を中心に、

桂枝湯なら、皮膚表面がゆるみ、熱を保持できなくなっているので、衝陽穴や復留穴を中心に、

麻黄湯なら、皮膚表面が冷え切ってガチガチに固まっているので、緩めて軽く発汗させるために合谷穴を中心に、

ツボを組み合わせて治療していきます。

漢方でも鍼灸でも診察方法はほぼ同じですが、治療法が投薬と外部刺激という違いがあるので、治療を組み立てのために、診察の重点に差が生じます。

それでも、同じ東洋医学として、考え方は全く同じです。

今回はなんだかマニアックな記事になってしまいました。