鍼灸の歴史について考えるとき、アイスマンの話が持ち出されます。
1991年にアルプスで約5300年前の氷河の中で埋まっていたミイラが発見されました。
彼の背中や足に刺青があり、東洋医学の穴と一致するということでした。
当時、すでにはりやお灸の治療が存在していた証拠として注目されたということです。
中国は、5000年以上にわたり鍼灸治療は良く効くものと伝承してきました。
効果の薄い流行の健康法はすぐにすたれます。
鍼の有名な古典に素問霊枢というものが伝わっています。
鍼灸治療は痛い場所に直接鍼や灸をするのではないと伝えられています。
痛みの原因をできる限り深く考察し、その原因を断つことを目的に鍼灸治療はおこなわれます。
5300年よりも古くから伝わりつづける鍼灸。
現代科学が効果の理由をとけないからといってその効果を否定できるものではありません。
今まで残ったという歴史がその効果を説明してくれている、とも言えると思います。