腰椎椎間板ヘルニアという病名

今では誰もが知っている「腰椎椎間板ヘルニア」

腰椎椎間板ヘルニアにお悩みの方は多いです。

腰痛の原因になり、何処に行ってもなかなか治らず、西洋医師には最終手段は手術ですがまだ大丈夫でしょうと言われ、痛み止めでしのいでいる。

そして、鍼灸院にご相談にいらっしゃる方は多いです。

「椎間板」て何?ヘルニアって何?

背骨は1本の骨でできているのではなく、椎骨という骨が、首からお尻までつながって背骨を形作っています。

この椎骨がつながっている状態を脊椎といいます。

「脊」とは「せぼね」という意味です。

「背」という漢字と同じような漢字です。

ヒトの脊椎は、頸椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、それに仙骨と尾骨でできています。

背骨は、椎骨が積み木のように積みあがっているだけなので、それがバラバラにならないように、骨と骨の間をつなぐクッションが挟まっています。

このクッションは軟骨で作られており、これが「椎間板」です。

そして、腰椎の間にあるものが「腰椎椎間板」ということです。

この腰椎椎間板は腰椎と腰椎の間にきれいに収まっているのが正しい位置なのですが、これが飛び出してしまい、神経を圧迫して足腰の痛みやしびれを生じさせます。

ヘルニアとは、脱出したという意味

「ヘルニア」は『脱出』という意味です。

ラテン語で、臓器や組織が正しい位置から飛び出してしまった状態をいいます。

椎間板は、椎骨と椎骨の間に収まっているのが正しいです。

ですが、重い物を持ち上げたりといった急な動作で椎間板の中にある髄核が飛び出してしまうことがあります。

これが、腰椎椎間板ヘルニアです。

また、姿勢の悪い人が無理な姿勢で背骨に負担をかけ続けることでも腰椎椎間板ヘルニアになることがあります。

腰椎椎間板ヘルニアの症状と治療

腰椎椎間板ヘルニアは、腰や足などに激しい痛みやしびれがでます。

急性であれば、自然に症状が軽減しますが、再発を繰り返すことが多いです。

慢性化すると、しびれなどの症状が固定してしまいます。

ですが、手術するほどでもない症状も多く、痛み止めなどでしのいでいくことが多いです。

そういう方には、鍼灸治療という選択があります。

椎骨には筋肉がつながっており、その張力によって姿勢が決まります。

そして、椎間板を圧迫するような悪い姿勢になると椎間板ヘルニアになります。

鍼灸治療で、筋肉を緩めると、姿勢に余裕が出て、ヘルニアが神経に当たり続けるといった状態がなくなることで、症状が軽減します。

良い姿勢を維持するためのカウンセリングを加えることで、症状の再発が防げます。

また、椎間板のヘルニアのはみ出た部分は、白血球であるマクロファージが食べることによって減っていきます。

そうすると、椎間板による神経圧迫がなくなり、痛みやしびれといった症状が軽減します。

鍼灸治療では、このマクロファージなどの免疫機能を高める事ができ、筋の弛緩効果、鎮痛効果などで、総合的な症状緩和が期待できるのです。