四十肩・五十肩も体質から鍼灸治療
四十肩・五十肩が治りきらず、悩んでおられる方は多いです。
四十肩・五十肩も痛い場所は、前であったり、後ろであったり、または右であったり、左であったりと様々です。
皆さんはどこがおつらいですか?
四十肩・五十肩の左右には、体質がかかわっています。
四十肩・五十肩は、利き腕に発症するとは限りません。
必ずしも使いすぎが原因ではないからです。
右利きなのに左肩に、または、左利きなのに右肩に症状が現れたりします。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
東洋医学では、その理由を説明しています。
四十肩・五十肩の原因は右と左で違う
人の体は右と左では働きが違う、と東洋医学では言われています。
左半身は水をコントロール。冷えやすい。
左半身は水のコントロールをして、主に水の吸い上げを行なっています。
ですから、左半身は水をコントロールするために、暖かく保たなければなりません。
左半身は、熱を使い水を上に引き上げているということです。
つまり、左半身の症状は、主に冷えによる症状で、その結果、水を吸い上げて体内で使うということができずにむくみなどが出て、さらに冷えてしまうということです。
右半身は血をコントロール。熱を持ちやすい。
右半身は、栄養を血液の中に吸収するということを行ないます。
右半身は体に吸収されるエネルギーをコントロールするため、このエネルギーの熱量を押さえ込まなければならないので、冷やす機能を備えています。
ですから、右半身は熱を帯びやすく、エネルギーによるものですから、それを抑えるために冷やしてコントロールしようとしているということです。
右半身に症状がでるのは、このエネルギーによって右半身が熱をおび、その熱を抑え込むことができないことによっておきます。
つまり熱による症状が多いということになります。
四十肩・五十肩は、左右で治療が違う
四十肩・五十肩は、
左側は水分のコントロールができなくなるむくみによる冷えが原因、
右側は吸収したエネルギーの熱量を抑え込むことができないのが原因、
で症状が起こるということになります。
四十肩・五十肩は、どちらに症状が出ていますか?
皆さんの四十肩・五十肩はどちらに出ていますか?
それは体質と一致していますか?
左に四十肩・五十肩の症状を持っている人は、冷え性の人が多いです。
右に四十肩・五十肩の症状を持っている人は、赤ら顔であったり、熱がりあったり、吹き出物が出ていたりで熱の症状を併発していることが多いです。
このように体質を考えて症状を見ると、対処法が決まってきます。
四十肩・五十肩を体質に合わせて治療
左の四十肩・五十肩は、温めると症状が緩和します。
右の四十肩・五十肩は、油ものやアルコールなどを控えて熱量を体にためないようにすると緩和します。
四十肩・五十肩の体質に合わせた運動療法
左の四十肩・五十肩では、冷えてこわばっていることが多く、急に運動療法を行なうと筋肉が傷つくことがあるので、温めてから行なうようにしましょう。
右の四十肩・五十肩では、熱を取り除く効果のある柔軟体操がおすすめです。肩の筋肉を引き延ばすストレッチを行ないましょう。
四十肩・五十肩の体質を鍼灸治療
当院での四十肩・五十肩の鍼灸治療では、肩の動きを良くする治療と共に、体質を治療します。
右の四十肩・五十肩の場合は、体が熱を持ちやすいであろう体質を考慮して、右足の『行間穴』や『太衝穴』などを取ります。
左の五十肩の場合は水分代謝を高め、体を温める効果のある『公孫穴』や『太白穴』などを使います。
体質に働きかけることによって、治療効果は驚くほどに高まります。
病は、体質と環境のアンバランスで起こるものです。
体質に合った治療を行ない、それから運動を行なうと効果が高まります。