健康の鍵は「流れる」と「伝わる」

健康の鍵は「流れる」と「伝わる」こと

「流れる」と「伝わる」は、心身のバランスを保ち、健やかな状態を維持するために不可欠なのです。

体内を巡る大切なエネルギーと栄養

私たちの体の中には、生命活動を維持するための様々な要素が絶えず「流れて」います。血液は酸素や栄養を全身の細胞へと届け、老廃物を運び去ります。リンパ液は免疫機能に関わり、体内の不要なものを排出する役割を担っています。

東洋医学でいう「気・血・津液(き・けつ・しんえき)」もまた、体内を巡る非常に重要な要素です。

気(き): 生命エネルギーであり、活動の源となる力です。

血(けつ): 血液だけでなく、栄養や潤いを運ぶ役割も担います。

水(すい): 体内の水分全般を指し、体を潤し、各組織の機能を円滑にします。

これらの「気・血・水」がスムーズに体内を「流れる」ことで、私たちは活力を保ち、各器官が正常に機能することができるのです。もし、これらの流れが滞ってしまうと、様々な不調や病気の原因になりかねません。

体内の情報をスムーズに「伝える」ネットワーク

次に「伝わる」という側面について考えてみましょう。私たちの体は、神経系や内分泌系といった情報伝達ネットワークによって、常に様々な情報がやり取りされています。

例えば、脳からの指令が神経を通じて筋肉に「伝わる」ことで、私たちは体を動かすことができます。また、ホルモンが血液を通じて全身に「伝わり」、様々な生理機能を調整しています。

東洋医学においても、体内の情報は経絡(けいらく)というエネルギーの通り道を通じて「伝わる」と考えられています。経絡は、全身を網の目のように繋ぎ、気・血・水の流れを調整する役割を持つとされています。

「流れ」と「伝わり」が滞るとどうなる?

もし、体内の「流れ」や「伝わり」が滞ってしまうと、以下のような様々な不調が現れることがあります。

痛み: 血流や気の流れが滞ることで、筋肉や関節に痛みが生じやすくなります。

コリやハリ: 同じく、流れの滞りが筋肉の緊張やコリの原因となります。

冷え: 血行不良により、手足などが冷えやすくなります。

むくみ: リンパ液の流れが滞ることで、体に余分な水分が溜まりやすくなります。

消化不良: 気の流れの滞りが、胃腸の働きを悪くすることがあります。

自律神経の乱れ: ストレスや疲労により、神経系の情報伝達がうまくいかなくなることがあります。

鍼灸が「流れ」と「伝わり」をサポート

鍼灸治療は、この「流れ」と「伝わり」を改善するのに非常に有効な手段です。鍼を特定のツボ(経穴)に刺激することで、

気・血・津液の流れを促進し、滞りを解消します。

神経系の働きを調整し、情報伝達をスムーズにします。

筋肉の緊張を緩和し、血行を改善します。

自然治癒力を高め、体本来のバランスを取り戻す手助けをします。

当院では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に把握し、それぞれの不調の原因となっている「流れ」や「伝わり」の滞りを改善するための施術を行っております。