鍼灸で体のだるさを治す / 西宮市甲子園の鍼灸院
秋雨前線とは、秋に日本列島を南北に分断するように停滞する気圧の谷のことです。
この時期には、南から暖かく湿った空気が流れ込み、北から冷たく乾いた空気が押し寄せます。
この二つの空気がぶつかり合うと、雲が発生しやすくなり、広い範囲で雨が降り続きます。
この雨は梅雨の時と同じように、体に悪影響を及ぼします。
秋雨前線による自律神経を鍼灸でととのえる / 西宮市甲子園の鍼灸院
秋雨前線の影響で、体がだるく重く感じるのは、湿気が自律神経に影響しているからです。
自律神経とは、心臓や血管、内臓などの働きを調節する神経系の一部です。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれており、交感神経は活動や緊張時に優位になり、副交感神経は休息やリラックス時に優位になります。
この二つのバランスが崩れると、自律神経失調症という状態になります。
湿気は体をだるくします
湿気が高いと、体温調節がうまくできません。
汗をかいても蒸発しないため、体温が下がらず、熱中症や脱水症状を引き起こすことがあります。
また、湿気が高いと血圧が上昇しやすくなります。
血圧が高いと心臓に負担がかかり、動悸や息切れなどの症状を引き起こすことがあります。
これらのことから、湿気が高いと交感神経が過剰に刺激されることになります。
ホルモンバランスにも悪くなります
秋雨前線の影響で日照時間が減少すると、メラトニンというホルモンの分泌量が増えます。
メラトニンは睡眠を促すホルモンですが、過剰に分泌されると眠気や倦怠感を引き起こします。
また、メラトニンはセロトニンというホルモンの原料でもあります。
セロトニンは気分を明るくするホルモンですが、不足するとうつや不安などの精神的な不調を引き起こします。
これらのことから、日照時間が減少すると副交感神経が過剰に刺激されることになります。
鍼灸で秋雨前線に適応しましょう
つまり、秋雨前線で体がだるく重くなるのは、自律神経のバランスが崩れて交感神経と副交感神経の両方が過剰に働いてしまうからです。
このような場合には、鍼灸で自律神経を調整することがおすすめです。
鍼灸とは、鍼や灸を用いて体のツボに刺激を与えることで、気血の流れを整えるという東洋医学の治療法です。
鍼灸は自律神経に直接作用することができます。
鍼灸によって、交感神経が過剰に働いている場合には抑制し、副交感神経が過剰に働いている場合には活性化し、自律神経のバランスを回復させることができます。
鍼灸で自律神経を調整するには、以下のようなツボが効果的です。
- 太衝(たいしょう):足の親指と人差し指の間にあるツボ。血圧を下げる効果がある。
- 足三里(あしさんり):ひざの下から指四本分下にあるツボ。気血の流れを良くし、免疫力を高める効果がある。
- 神門(しんもん):手首の内側にあるツボ。心臓の働きを整え、不安やイライラを和らげる効果がある。
- 三陰交(さんいんこう):足首にあるツボで、ホルモンバランスをととのえるとされています。
これらのツボに鍼や灸を施すことで、秋雨前線で体がだるく重くなった時にも、快適に過ごすことができます。
鍼灸は専門の施術者によって行われるものですが、自分でも簡単にできる方法もあります。
三陰交太衝や足三里は温めることで効果が高まります。
その場合には、お灸やカイロなどを使ってみてください。
秋雨前線は長く続くことが多いですが、鍼灸で自律神経を調整することで、体と心の不調を予防しましょう。