不妊には良い睡眠を。

不妊と睡眠 / 西宮市甲子園の鍼灸院

当鍼灸院で不妊治療で受けられている方で不眠を訴えられる方が多くみられます。

不妊に悩み、精神的ストレスから不眠傾向があらわれるのですが、東洋医学の考えでは不眠は生理周期の低温期を不安定にさせ、卵子の発育に良くありません。

卵子が育つのに大切な低温期 / 西宮市甲子園の鍼灸院

生理周期において、卵子を育てるのに低温期を安定させることは大切です。

生理周期とは、女性の体が妊娠に備えるための一連の変化で、一般的に28日間です。

その期間のうち低い体温の期間が「低温期」と呼ばれます。

低温期とは、月経が始まってから排卵するまでの期間で、体温がやや低くなります。

この期間は約14日間続きます。

この低温期には、卵子が卵巣で育ちます。

卵子は、卵巣の中にある小さな液体で満たされた袋である卵胞の中で成熟します。

卵胞は、生理周期の中で活性化されます。

低温期には、複数の卵胞が成長し始めますが、そのうちの1つだけが最終的に排卵します。

排卵する前に、卵胞は約2センチメートルまで大きくなります。

卵子が卵巣で育つことは、妊娠の可能性を高めるために重要です。

卵子は、精子と受精することで受精卵を形成します。

受精卵は、子宮内膜に着床して胎児へと発達します。

しかし、受精するためには、卵子が十分に成熟している必要があります。

また、排卵時に卵管へと移動することも必要です。

低温期に卵子が育つことで、これらの条件を満たすことができます。

生理周期の低温期に卵子が卵巣で育つことについて詳しく知りたい方は、医師や専門家にもご確認ください。

東洋医学で考える睡眠と卵子の関係

卵子が低温期に育つとことを知っておくことは重要です。

卵子をちゃんと育てたいなら、低温期を大切にし安定させなければなりません。

そのために、良い睡眠は低温期にとって欠かせないものです。

東洋医学では、睡眠は体の余分な熱を取り除くのに必要とされており、不眠になると体に熱がこもり低温期が乱れてしまいます。

今、このような不妊治療中の不眠に悩まされる患者様は多く見られます。

特に遅くまでお仕事をなさっている人に多いです。

また、不妊治療で悩み、精神的なストレスでも眠れない方もおられます。

妊活に良い睡眠が大事なのはわかっているのに眠れず、皆さん悩んでおられます。

不妊治療と不眠の種類

不眠の症状としては、

  • 寝付きが悪い
  • 途中で目覚める
  • 身体が疲れすぎて眠れない
  • 胸やお腹が苦しくて眠れない

など様々です。

このような状態による睡眠障害がホルモンバランスの乱れの原因となってしまいます。

良い睡眠が得られない原因は大きく2つに分けることができます。

  • 精神的ストレス
  • 身体的ストレス

不眠で悩みすぎて眠れないというものが「精神的ストレス」に当たります。

仕事で忙しい、妊活で忙しいなど体の疲れが「身体的ストレス」に当たります。

また、食事の不摂生などで消化器系がつかれているなどもあり、これも「身体的ストレス」に当たります。

不眠の根本的な体質が問題

こういった不妊治療中の不眠では、体質についても考えなければなりません。

その体質が妊活の疲れによって悪化し、不眠の傾向が強くなります。

不眠は、良い卵子を育てるのを邪魔しますので、不妊治療と並行して治療しておくべき症状です。

不眠の鍼灸治療では、

  • 精神的イライラを治療するのに「行間穴」
  • イライラによるのぼせに「百会穴」
  • のぼせを取ってリラックスさせるのに「申脈穴」
  • 精神不安に「神門穴」

などを使います。

養生法としては、

  • 寝る前にゆっくりとお風呂につかり一日の疲れを取る
  • ウォーキングなどで足を動かしリラックスする
  • 夜9時以降の食事はやめて、胃腸もしっかりと寝かせてあげる
  • 体内時計をリセットするため、朝食はしっかり食べる

などです。

夜はネットをしない

そして、とても大切なことが一つ。

『寝る前にスマホやPCなどの画面を見ない』、ということ。

妊活中は不安からどうしても夜遅くにネット検索しがちです。

そうすると、寝る前なのに頭を使いのぼせてしまい、しかも不安も高まり、これを続けるとどんどんと不眠になっていきます。

また、画面のブルーライトは強い光刺激なので、脳を覚醒させてしまい眠れなくなります。

夜のネットはやめましょう。

部屋を暗くして、リラックスし、寝ることに集中しましょう。

最初は寝にくくても、だんだん眠れるようになります。

規則正しい生活と眠れる環境作り、これが不妊治療ではとても大切です。

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本記事は、鍼灸に関する一般的な情報であり、特定の症状や体質の方に適しているとは限りません。ご自身につきましては、専門家や医師にご相談ください。

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