投薬が中心となる不妊治療。
患者さまによっては、体が薬を受け付けないという方も多いです。
不妊治療との戦い
不妊治療は、健康になるための治療ではありません。
どちらかというと、患者さまは不妊治療に疲れきっています。
原因が明確でない不妊症状の治療では、暗闇の中を一人で歩いているような不安感にすら襲われてしまいます。
こういう不妊治療に伴うさまざまな症状と患者さまは戦っていかなければならないのです。
子どもを授かるまでに、負けるわけにはいきません。
どのようにすれば、この戦いを効率よく続けることができるのでしょうか?
タイミング療法をすぐに始める
鍼灸治療を希望される患者さんの中には、飲んでいる薬の量を減らしたいというご要望がよくあります。
喘息の患者さま、アトピーの患者さま、心療内科に通っておられる患者さま、などなど。
症状を緩和するという薬は、ずっと使い続けることになります。
こういった症状緩和薬は症状さえ出なければ必要ないわけですから、普通に病を治療、または抑えれば飲む必要はなくなります。
ですが、不妊治療では、不妊クリニックに通っている以上、投薬は必要なものです。
不妊クリニックに通っている患者様は、すでに薬が必要と医師が診断している以上は投薬は必要です。
ですが、不妊クリニックでの不妊治療を始める前であれば、まずは薬を使わない生理周期を整えるなどでタイミング療法を行なえます。
もちろん、患者さまの年齢も重要な要素になりますので、誰もがタイミング療法から始められるというわけではありません。
投薬が行われるということは、状況がそれなりということですので、その診断が出る前に生理周期を整えてタイミング療法をすぐに行なうことをおすすめします。
不妊治療薬とうまく付き合う
さて、不妊治療の薬を使うことが決まった患者さまは、投薬を続けるための体力が必要です。
何度も書きますが、
不妊治療薬は、健康になるための薬ではありません。
ですから、投薬と平行して、健康になるということを続けなければなりません。
また、健康になること以前に、健康を害することもやめなければなりません。
そして、精神的にも安定する必要があります。
患者さまによっては、投薬に伴い、副作用のようなものを感じられる方もいます。
それを感じているときは、決して無理をしないようにして、体が副作用に負けにようにしなければなりません。
また、出ている副作用を消す努力も必要です。
たとえば、胃腸に副作用のようなものを感じるときは、その症状が出る前から食生活を正しておくということがおすすめです。
鍼灸で副作用を消す
不妊治療投薬に伴う不快感を鍼灸で消す場合は、やはり、その症状を明確にする必要があります。
ですから、薬のスケジュールと体調不良のパターンを知らなければなりません。
不快感がでたらメモをしていただき、その症状が出る前から鍼灸治療を受けていただきます。
症状としては、倦怠感、胃腸症状が多いです。
ツボとしては、消化力を維持するために、内庭穴を中心として、三里穴などを使います。
そこに、体力をつけるために、太渓穴など腎を強くするツボも併用します。
不妊治療は、体力勝負です。
ですが、不妊治療を必要という時点で、すでに多くの患者さまは体力不足の状態です。
しかし、のんびりと体力を取り戻す時間が無いという患者さまが多く、不妊治療と健康増進を平行して行なわなければなりません。
この時に、妊娠のみを目標とするのではなく、出産までをイメージして健康作りを行なってください。
出来るなら、子育てということまで大きくイメージできるなら、それが一番です。