健康には、バランスが大切です。
東洋医学では、健康にはバランスが欠かせない、と考えられています。
体の様々な部分は他の部分とバランスを取りながら機能していると考えられているからです。
熱くもなく、寒くもない、のが理想
例えば、最近は冷え性というのが大きな女性の問題になっています。
ですが、必ずしも冷えだけが不調の原因ではありません。
逆に、熱すぎるというのも一つの不調の原因です。
女性は寒がりだという方が多いですが、更年期に入ると逆に暑がりになってしまいます。
健康というのは、熱すぎるわけでもなく、寒すぎるわけでもない、というちょうど良い状態であることが理想です。
暑い寒いのちょうど中間のところが良いバランスが取れている、ということになるわけです。
体の中もバランスで保たれている。
熱い寒いという観点から話を続けますと、 体の中には水がたくさんあります。
その水が多すぎると、体は冷えてしまいます。
逆に、水が少ないと、体が熱を帯びてしまいます。
熱い寒いということを、水が多い少ないということに置き換えて考えることもできるわけです。
水と血のバランス
実は、この水も血液とバランスを取っています。
水が多くても、血が多ければ、体は温かくなり、水によって冷えることが少なくなると考えられています。
ですから、 水が多すぎて血が少ない人は、見た目に白くてぽっちゃりしていて冷え性の傾向があります。
こういった人は血を増やしてあげると、体が温まり、水の代謝が良くなります。
内臓同士の関わり
体の中には、内臓があります。
この内臓も、それぞれがバランスを取りながら働いています。
内臓というと、東洋医学では五臓六腑という形に分けられています。
臓と腑が、それぞれバランスを取りながら動いているということです。
また、臓同士もバランスをとっていますし、臓と腑もバランスをとっています。
これら臓六腑が良い関係を保ちながら動いていることが、健康にはとても大切なことなのです。
バランスを表す陰陽
東洋医学では、陰陽マークというものがあります。
これはバランスを表しています。
陰陽というのを聞くと、陰が暗くて、陽が明るいというイメージです。
ですから、先ほどの熱い寒いの話に照らし合わせると、陰が冷たすぎる、陽が熱すぎるというとらえ方になります。
陰が悪いわけでも、陽が悪いわけでもありません。
どちらかに偏っているということが、良くないということなのです。
陰と陽は、両方とも大事。
健康には、バランスが大切なので、陰も陽も両方とも必要ということです。
陰陽という言葉を聞くと、どうしても、陰が悪くて、陽が良いというイメージに日本人はなりがちです。
陰陽という言葉が使われた本を見るとちょっと感覚的にとらえにくいようです。
陰陽とは、どちらも良いものであって、ただ偏ることが悪い、というような解釈でそのような本を読むようにしてください。
陰の要素が少ないと不眠になる
陰について説明しますと、例えば、陰というものに関りがあるのが、よく耳にする不眠症です。
体の中の陰の要素が少ないと、人は眠りにくくなります。
陰が少ないので、相対的に陽が多くなり、体がカッカと熱を持ち、眠りにくくなるわけです。
そういった場合は、陰が増える生活や陰が増える食べ物を摂るようにしましょう。
このような感覚で、陰陽について書かれている本を読むとわかりやすいと思います。
とにかくバランスが大切。
ここまで熱い寒い、血と水、臓と腑、陰陽について書いてきました。
こういった相反するものが体の中にあって、それがバランスを取りながら健康を維持しているということです。
これらの要素だけではなく、様々な点において、バランスをとっていくことが大切ですね。
頑張って動いた後はゆっくりと安静にする、というのもバランスの一つです。
バランスを取りながら健康的な生活を送ってください。