脈診の説明をするとき、いつも困っていました。
ですが、韓国ドラマの『チャングム』や『ホジュン』で、脈を診るシーンが登場し、『脈診』の認知度は上がったように思います。
今では、『チャングム』の話をすると、多くの患者さんが納得してくれるようになっています。
それまでは、脈をどのように診て、それでどのように判断するのかをこと細かく説明していたものです。
その頃の説明は、次のようなものでした。
単純な方法として、脈の『速い』『遅い』を診ることができます。
『速い』脈だと、体は熱を持っています。
『遅い』脈だと、体は冷えています。
この判断だけでも、患者さんの体を温めればよいのか、冷やしてあげればよいのかを判断することができるのです。
と、こんなところから話を始めていました。
今では、リラクゼーション系のマッサージがちまたにあふれています。
そのような仕事をしている人も、マッサージ前と後にお客さんの脈をみてあげると、自分のリラクゼーション効果を与えることができたかを知ることができます。
つまり、リラックスしたい人は、往々にして脈が早い場合が多いです。
イライラが原因で、体が熱を帯びているわけです。
それをマッサージ前に確認しておき、最後に脈の速さが取れていれば、大成功です。
では、脈の速い遅いは何を基準に判断するのかということになります。
西洋医学的な脈拍数を使っても良いですが、
中医学で使われる『一息四至』という考え方で診るのが、脈診らしくて良いのではないでしょうか。