最近なんだか疲れやすい…」「立ち上がるとフワフワする…」もしかして、それって貧血のサインかもしれません。
貧血の主な症状チェック
貧血の症状は人それぞれですが、よく見られるのはこんなサインです。
- なんだか体がだるい、疲れやすい
- 立ちくらみやめまいがする
- ドキドキしたり、息切れしやすい
- 手足が冷える
- 爪や舌の色が白っぽい
- 最近、髪が抜けやすい気がする
- 集中力がない、物忘れが多い
- (女性の方)生理の周期が不安定、経血量が減った
これらの症状にドキッとした方は、もしかしたら貧血かもしれません。
貧血の原因って色々
貧血の原因は大きく分けて3つ考えられています。
- 出血性貧血:ケガや手術、胃腸からの出血、女性特有の月経過多などで血液が失われてしまう
- 生成性貧血:体内で赤血球やヘモグロビンがうまく作られない場合。鉄分不足、葉酸不足、ビタミンB12不足などが原因となることが多い
- 溶血性貧血:赤血球の寿命が短くなって壊れてしまう場合。遺伝的なものや、自己免疫の異常、感染症や薬の影響など
病院では、血液検査で貧血かどうか、そしてその原因を探ることができます。
東洋医学では、貧血はどう考えられているの?
さて、ここからは東洋医学のお話です。「血」は体にとってとっても大切なものと考えられています。この「血」は、食べ物から摂った栄養と、呼吸によって得た「気」が、主に「脾」という消化器系の働きによって作られると考えられています。
そして、「心」と「肝」の働きによって、この大切な「血」が全身に運ばれます。「血」は陰の性質を持ち、「気」は陽の性質を持ち、お互いに助け合いながら体を巡っているんですよ。「血」が不足すると「気」も不足し、「気」が不足すると「血」も不足するとも考えられています。
血は主に以下の3つのルートで作られると考えられています。
- 脾で作られる力:食べたものから栄養を吸収し、それを「気」と一緒に「血」に変える大切な働き
- 肝に蓄えられる力:作られた「血」は、「肝」という臓器に貯蔵され、必要な時に必要な量だけ全身に送り出されます。肝は「血の倉庫」のような役割を果たしている
- 腎から湧き出る力:「腎」は、私たちが生まれながらに持っている元気の源を蓄えていると考えられています。この「元気」が、食べ物から作られた「気」や「血」をサポートし、質を高めてくれるのです。
東洋医学では、貧血のような症状は、主にこの「脾」「心」「肝」「腎」の働きのバランスが崩れることで起こると考えられています。
鍼灸は貧血にどうアプローチするの?
鍼灸治療は、体の表面にある特定の場所「ツボ」を鍼や灸で刺激することで、体の中の「気」や「血」の流れを整え、人が本来持っている自然治癒力を高める治療法です。
貧血に対して、鍼灸治療では以下のような効果が期待できます。
- 栄養吸収を助ける:栄養がしっかり吸収されるように働きかけます。
- 炎症を抑える:出血や慢性的な病気が原因となっている貧血に対して、炎症を鎮め、免疫力を高めるお手伝いをします。
- 巡りを良くする:「気」と「血」の流れをスムーズにし、酸素や栄養が体の隅々まで届くようにサポートします。
- 自律神経を整える:めまいや動悸といった、貧血に伴う不快な症状を和らげます。
- 心身のリラックス:ストレスや不安を和らげ、心身ともにリラックスすることで、体の回復力を高めます。
鍼灸治療では、貧血の原因やあなたの体の状態に合わせて、使うツボや刺激の方法を細かく調整します。貧血でお悩みなら、ぜひ一度ご相談ください。あなたの状態にあわせた治療をご提案させていただきます。
鍼灸治療だけでなく、日々の食事や適度な運動、質の良い睡眠も、貧血改善のためにはとても大切です。一緒に、健康的な体を取り戻しましょう!
