夏の自律神経失調
夏に起こりやすい三つの病、熱射病、熱中症、夏バはそれぞれ異なった特徴を持ちます。
これらの病気は自律神経に影響を与えるため、鍼灸治療も有効な手段と言えます。
重篤な症状の場合は、その処置をしなければ危険です。
ですが、命の危険がない「夏バテ」などには、鍼灸は有効です。
鍼灸治療は自律神経を調整し、血液循環を改善し、免疫力を高める効果があります。
特に、夏バテの場合は鍼灸治療によって食欲や気分を改善することができます。
夏の暑さに負けないように、鍼灸治療を試してみてはいかがでしょうか。
熱射病、熱中症、夏バテの違い
夏は暑さによって体調を崩しやすい季節です.
その原因には熱射病、熱中症、夏バテなどがあります。
これらの病気は一見似ていますが、異なります。
熱射病は
熱射病は、高温多湿の室内で長時間過ごすことで起こる重篤な熱中症の一種です。
体温調節機能が失われて体温が40℃以上に上昇し、混乱や意識障害、発作などの神経系の障害や、横紋筋融解症や腎不全などの臓器障害を引き起こします。
放置すれば死に至る可能性が高いため、速やかに医療機関へ搬送し、急速に体を冷却する必要があります 。
熱中症は
熱中症は、高温多湿の室外で長時間過ごすことで起こる一般的な熱中症です。
水分や塩分の喪失によって血液循環が低下し、体温が上昇して発汗や皮膚の赤みなどの軽度な症状から、頭痛や吐き気などの中等度な症状まで現れます。
重篤化すると意識障害やけいれんなどの神経系の障害を引き起こすこともあります。
水分や塩分の補給と休息をとることで回復することが多いですが、場合によっては医師の診察が必要です 。
夏バテは
夏バテは、暑さによって自律神経のバランスが乱れることで起こる不定愁訴です。
食欲不振や倦怠感、気分障害などが主な症状で、生命に直接的な危険はありませんが、仕事や日常生活に支障をきたします。
睡眠不足やクーラーの使用などで自律神経が刺激されることが原因です。
良質な睡眠や栄養バランスの良い食事、適度な運動などで自律神経を整えることが予防や改善に効果的です 。