カゼのときに温める場所

西宮 甲子園鍼灸治療センター

カゼのときは温める

東洋医学では、カゼとは、風に当たったり、冷えたりしたときに免疫が落ちて、ウイルスが入り込むことです。

ですから、カゼを予防するには、ウイルスを阻止することも大切ですが、風に当たったり、冷やしたりしないことが重要だと東洋医学では考えるわけです。

確かに、空気中を飛び交って、体にたくさん付いているウイルスを阻止するのはとても難しいですね。

ですから、免疫を落とさないように、環境をととのえましょうと東洋医学は言うわけです。

 

では、東洋医学でカゼの治療はどうするのか?

 

1. 体外環境がおかしくなったわけですから、その体をもう一度立て直します。

2. そして、体の中に入ったウイルスを追い出します。

この2つを行なうのです。

『温めて出す』がカゼの治療

 

風にあたったり、冷えたりしたわけです。

これは両方とも体を冷やす行為ですので、もう一度、体を温めなおします。

その際に、冷えた場所を温めます。

冷えた場所っていわれてもどこかわからない、とおっしゃる方もおられるかと思います。

 

ですが、人の体で冷えやすいところというのは決まっています。

 

カゼの場合は、大体において、首すじと背すじです。

後あとは、足裏ですね。

おなかをこわしたら、おへその下ですね。

そんなところです。

 

そして、体の中に入ったウイルスを追い出すのですが、人間の体の出口は3つ。

汗と尿、便の3つです。

水分をしっかりと取って、排泄物とともに、悪いものを体に追い出しましょうというのが、東洋医学の考え方です。

 

温めるべき場所

 

カゼのときは、とにかく水分摂取をしっかりと行ないます。

そして、温めるべき場所を温めましょう。

 

<温める場所>

1. 首の付け根から肩甲骨の内側

2 .腰

3. 足裏

4. 下痢をしているなら下腹部

 

これらを温めると良いでしょう。

汗が出るまでしっかりと温めましょう。

また、胸は涼しく保ちましょう。

胸を温めると、心臓が温まり熱を持ちます。

また、呼吸器系が温まり、ノド痛やセキが悪化することがありますのでご注意ください。

 

※熱が高いときは、または、なかなか下がらないときは、主治医に相談しましょう。