昔のコリ、今のコリ
今も昔もコリに悩まされている人は多いです。
それでも、今まで書いてきましたように、コリの原因は様々です。
同じような症状でも時代で変化
少し前まで、鍼灸やマッサージというと、腰や肩にコリをもつ年配の方のモノという印象が強かったと思います。
ですが、今ではさまざまな症状に対して、一つ選択肢として扱われるようになりました。
また、若い方も肩こりなどの症状を持つようになったのも、患者層を広げた要素なのかもしれません。
小学生が肩こりを感じようになったというのですから、驚きます。
おそらく、肩こりや腰痛の原因が変わってきているのだと思います。
コリの基本的な原因
筋肉の違和感というと、まず考えられるのが、使いすぎの疲れというのが筆頭にあげられてきました。
昔は肉体労働が多かったですから、筋肉を使いすぎて、結果、疲れがたまり、筋肉が硬くなって、コリにつながるわけです。
昔の子どもなどは、そこまで筋肉を使いこむことはなかったので、コリが出るようなことはありませんでした。
肩こりの子どもなどいなかったわけです。
ですから、按摩や指圧などは大人のためのものだったのです。
それが、現代では違ってきました。
使わない肩こり
現代ではコリの種類が違ってきました。
使いすぎではなく、逆に使わないことで疲れてしまうという症状になってきました。
筋肉を使うというのは、伸び縮みさせることです。
正確には、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントがスライドすることです。
これはちょっとややこしいので、とにかく、筋肉を伸ばしたり、また縮めたりを繰り返すことが、筋肉による労働です。
ですが、現代では、伸ばさずに縮めっぱなしの仕事が多くなりました。
硬く固定し続ける使い方になった、というべきでしょう。
体を動かさず、じっと筋肉を硬くしつづけて、関節を固め続ける結果、それがコリとなっているのではないでしょうか?
硬さがとれなくなっているのです。
これが、現代に多いコリということです。
伸びることを喜ぶのが筋肉
筋肉の仕事は、伸びと縮みでいうと、縮むのことです。
ですから、筋肉はどちらかというと、仕事をしなくていい状態、つまり引き伸ばされた状態を喜びます。
筋肉というのは、満遍なく使うと、伸びるという動きが自然起こるのですが、どれか一箇所のみを使いすぎると、からだ全体の伸びも起こりません。
それにより、その一箇所のみではなく、他の筋肉も硬さが取れなくなってしまいます。
ですから、コリを取るためには、筋肉が喜ぶことをしてあげれば良いのです。
それは、伸ばすことです。
そうです、柔軟体操をしてあげれば良いのです。
そうすることで、現代のコリは改善しやすいです。
ですが、ひどすぎるコリを無理に引っ張ると、筋肉が傷ついてしまいます。
最初に、体を揺するなどで、筋肉を少しやわらかくしてから行なうことをおススメします。