鍼灸で「血」を補う

血は人体の重要な物質の一つであり、血は非常に重要な役割を果たしています。

血は、人体のすべての臓器や組織に栄養や水分を運び、生命活動を維持するために必要なものです。

東洋医学において血は、気とともに、人体の陰陽のバランスを調整し、健康を保つためにも欠かせません。

血の生成には、消化の脾胃、呼吸の肺、循環の心、貯蔵の肝、生まれつきの元気を保つ腎が関係しています。

これらが、相互に働くことで血は作られています。

血は、心臓がポンプとして働いて循環させるものであり、同時に、肝臓が貯蔵し、補充するものでもあります。

血の量や質が不足したり乱れたりすると、さまざまな病気や不調が起こります。

例えば、血虚という状態は、血の量が不足していることを意味し、貧血やめまい、動悸などの症状が現れます。

また、血瘀という状態は、血の流れが滞っていることを意味し、痛みや腫れなどの症状が現れます。

東洋医学は、これらの病気や不調を治すために、血を補ったり活性化したりする方法が用いられます。

例えば、漢方薬や鍼灸や按摩などの治療法があります。

これらの方法は、血の量や質を改善し、血液循環を促進し、人体の陰陽のバランスを回復させることで、健康を取り戻すことができます。

このように、血は人体の生命力を表すものであり、健康を保つためには非常に大切なものであると捉えられています。

血が作られる3つのルート

東洋医学において、血は、以下の三つの方法で作られます。

脾胃のルート

気と水穀の精微が脾で化生される。

脾は水穀を受け入れて消化し、その精微を上に上げます。

その精微の一部は肺に送られて呼吸と結びつき、清浄な気になります。

その精微のもう一部は心に送られて心火と結びつき、赤い血になります。

このようにして、脾は水穀から気と血を作り出す役割を果たします。

肝のルート

気と水穀の精微が肝で貯蔵される。

肝は人体の血庫と呼ばれています。

肝は水穀から作られた気と血を貯めておきます。

人が休息するとき、肝は全身から血を回収して貯蔵します。

人が活動するとき、肝は必要な分だけ血を放出して全身に送ります。

このようにして、肝は気と血の量を調節する役割を果たします。

腎のルート

気と水穀の精微が腎で補充される。

腎は先天的な元気を蓄えています。

元気は人体の根本的なエネルギーです。

元気は後天的な水穀から作られた気と血に加わって、それらを補強します。

元気が不足すると、気と血も不足します。元気が充足すると、気と血も充足します。

このようにして、腎は気と血の質を改善する役割を果たします。

大切な血を補う

以上が東洋医学における血の生成過程です。

血液病や貧血などの症状は、主に脾・心・肝・腎のいずれかが正常に働かないことによって引き起こされると考えられています。

したがって、治療法は、これらの臓器の機能を調整し、気と水穀の精微を補充し、血の生成を促進することです。

鍼灸で血を補う

鍼灸で血を補う際、どの血生成ルートに問題があるかを診察診断してから行なわなければなりません。

つまり、血を補うツボというものはなく、生成ルートを改善するツボがあるということです。

脾胃のルートの場合:

脈診においては緩脈が診られ、脾胃の疲れが読み取れます。

消化機能を促進し、血を作るための栄養素を体に取り込めるようにしなければなりません。それとともに心による血液循環を促進する必要があります。

使えるツボとしては、足三里、胃ゆ、脾ゆ、太白などです。

心と脾に同時にアプローチするのに内関公孫や神門太白という組み合わせも良いです。

肝のルート

肝の血の貯蔵機能を回復させ、血を体内に放出させなければなりません。

脈診では、弦脈が現れ、肝の緊張感が読み取れます。

肝の中の血の流れを改善させます。

ツボとしては、曲泉、太衝、行間、三陰交などが使えます。

腎のルート

腎の働きから、髄の機能を高め、血を作ります。

腎の潤いを高める治療が良いです。

脈診では、脈の位置が沈み込んでおり細く弱いです。

ツボとしては、太渓、復留、照海、陰谷を使います。

血の鍼灸治療は全身調整

血の生成は、全身で行なわれています。

そして、さまざまなルートが存在しています。

それらを把握し、診察して、どのルートに問題があるのかを捉えて治療を行わなけらばなりません。

慢性的な貧血症状の治療が難しいのはこういう点があるからです。