更年期障害による耳鳴りの鍼灸治療

更年期障害による耳鳴り

耳鳴りと更年期の関係性についてネット上でも記事が見られるようになってきました。

実際に更年期障害では多くの患者様に自律神経の失調が見られます。

そういった自律神経の失調は、感覚器である耳に障害が生じさせ、それが耳鳴りとなってあらわれることも多々見られます。

更年期障害のイライラで耳鳴り

当院の患者様でも更年期障害の症状である不安やイライラするなどの気持ちが高まってくると耳鳴りの症状があらわれるという方も多く見られます。

耳鳴りの症状としては、ジージーザーザーという音がするのですが、中には耳が詰まってしまいこもったように音が聞こえなくなる難聴に近い症状も見られます。

更年期障害では、ホットフラッシュなどののぼせ症状がありますが、そういった頭部にあらわれる症状が耳鳴りにも影響しているようです。

ホットフラッシュのように頭に熱を帯びてしまう場合は、主に右の耳鳴りが多く、キーンという音やジージーザーザーという音に悩まされることが多いです。

自律神経の失調でうまく耳が機能しない

しかし、更年期障害の症状によっては、足腰の冷えを強く感じる患者様もおられます。

その場合は、詰まったような耳鳴りが出る場合が多く、それに伴い難聴の傾向が見られます。

この難聴傾向は、耳の組織に障害もしくは壊れるなどの組織異常が起こっているわけではなく、耳という聴覚機能がうまく働けない状態にあるということです。

脳がうまく音の処理ができなくなっているということです。

更年期の耳鳴りにリラックスは大事

更年期障害の耳鳴りでは、リラックスをして頭を涼しくし、耳の辺りの不調を改善しなければなりません。

またホットフラッシュなどののぼせによる血流の偏りも治療しなければならないでしょう。

更年期障害は様々な症状を発症させますが、耳鳴りもその一つとしてとらえ始められています。

更年期の症状と耳鳴りが連動していると思われる方は、まずは更年期障害の治療を行なわれるのが良いと思います。

更年期障害の治療には、様々なものがありますが、なんといってもリラックスが大切です。

イライラするようなことは避け、できるだけ精神的に安定するような生活を心がけましょう。

耳鳴りがある場合はリラックスできる音楽をかけると耳鳴りも気にならなくなりますし、精神的にも安定しますよ。

心安らぐ音楽はおすすめです。

更年期の耳鳴りの鍼灸治療

更年期症状と関係が見られるとされる耳鳴りの鍼灸治療は、右と左の耳鳴りどちらの症状が強いのかで治療が少し変わってきます。

右の耳鳴りが強い場合は、ホットフラッシュなどののぼせを治療すると改善することが見られます。

また、左の耳鳴りは精神的なうつ症状ややる気がないなどの気持ちの落ち込みを治療すると改善することが多いです。

使うツボは、「三陰交」を左右使い分けて更年期の治療を行なうことを中心に、耳鳴りの治療ツボである「液門」を主に使います。

その他に首や肩を緩めリラックスさせることや足腰が温かくなるツボを加えることで、患者様の体質を症状に合わせた治療を行ないます。