西宮 甲子園鍼灸治療センター
骨よりも筋肉整体を
骨の並びが悪くなったので、治したい。
そんな意見をお持ちの患者さまは多いです。
でも、骨が歪んだのはなぜでしょうか?
この答えが見つからなければ、そろえた骨もまた歪んでしまいます。
歪んでいるのは、骨よりも筋肉
骨というのは、筋肉というゴムに吊るされた石です。
骨がまっすぐに並んでいるのは、骨を引っ張っている筋肉の張力が均一だからなんです。
その筋肉の張力に差が生じると、骨は張力の強いほうに引っ張られ、ずれていきます。
ですから、骨の並びが歪んでいるからといって、元の位置に戻しても、骨はまたずれます。
筋肉の張力が歪んでいるから、骨の並びは歪むのです。
筋肉の張力を整える整体をしなければ、骨の整体も元の木阿弥。
違う言い方をすれば、筋肉の張力が整えれば、骨は自然と元の正しい場所に戻ります。
固くなった筋肉を緩め、張力のバランスを整えると、筋肉に引っ張られている骨は正常な位置に戻るわけです。
筋肉バランスの異常でずれた骨盤や骨格は、この治療をする必要があるのです。
筋肉はなぜ縮む
さて、筋肉の張力をどのように整体するのでしょう。
筋肉というのは、電気が流れると、縮みます。
ご存知のことかと思います。
多くの方は、体に電流を流すような治療を、整形外科や接骨院で受けたことがおありかと思います。
その時、筋肉が通電に合わせて、ピクピクと動きますよね。
また、外からの電気刺激で筋肉を動かすことで、筋力トレーニングをするといった健康器具もありました。
使ったことがあるという方もいるかもしれませんね。
ということで、電気が流れれば、筋肉が縮むということをご存知の方は多いはずです。
ですから・・・、
電気が筋肉内にあると、縮んだままになるのです。
縮んだ筋肉を緩めるためには、この電気を取り除かなければならないということです。
もちろん、怪我などで、筋繊維が断裂し傷の状態だと、その筋肉は正常ではないので、電気の有る無しに関係なく、固くなっているなんてこともあります。
さて、過剰な電気量は、どのように取り除けば良いのでしょう?
筋肉の整体をする
筋肉を整体する方法はいろいろとあります。
そのいくつかをご紹介します。
1.反射を使い、筋バランスを整える
人の体は、とっさの動きに反応するようにできています。
それは、筋肉も同じで、瞬時に伸ばされれば、縮もうとし、瞬時に縮められれば、伸びようとします。
瞬間的に筋肉を縮めることで、緩みます。
反射を使って、筋肉内の電気を瞬時に動かすことができるのです。
2.鍼を刺して流す
筋肉は電気を帯電させ、蓄積することができます。
その蓄電している部分の組織に鍼が刺さると、その電気が放電され、筋肉にそって流れ去ります。
その瞬間で、一瞬筋肉が収縮し、次の瞬間に緩みます。
3.経絡ストレッチ
ストレッチも有効です。
ストレッチをすると、チリチリとした感じが走りませんか?
筋肉を大きく伸ばすと、余分な電気を流してしまうことができる、と東洋医学ではいわれています。
このストレッチは、経絡といわれる流れに沿っておこなうと効果的です。
このような方法を使い、筋肉の張力バランスを整えると、筋肉に引っ張られている骨は正常な位置に戻ります。
筋肉によるズレは、筋肉から治さなければならないということなのです。