西宮の甲子園鍼灸治療センターです。
アトピーやアレルギー、体質遺伝だけが原因ではありません。
体質が病の原因といわれるものは多いです。
アレルギーもそうです。
また、アトピー性皮膚炎もそのようにいわれます。
アレルギーとは、免疫が間違って働いてしまうのが発症の理由です。
体内に入った物質に対しては、免疫機能が体に入れて良いかを判断します。
それが異物と判断されれば、排除しようとする動きが出ます。
それがくしゃみ鼻水やその他の炎症性疾患として現れるのです。
この免疫の反応が、ウイルスや菌などに対して働くのであれば、正常な免疫反応といえるのですが、花粉や食物など無害なものに免疫が働いてしまうものをアレルギーといいます。
これらの症状が体質によるものだとして、それは体質が親から遺伝したからだといってしまえるのでしょうか?
確かに、それはあるかもしれませんが、アレルギー患者が急増していることを考えると、それだけではないと思います。
遺伝とアレルギーの関係
人の体質というものは、確かに遺伝します。
ですが、体質だけで病全てをとらえることは間違っていると東洋医学では考えます。
体質も後天的要素で変わります。
また、内的要素としての体質が丸ごと遺伝しても、外的要素としての環境要因が違えば、体質の反応は変わってきます。
ですから、内的要因と外的要因のバランスで考えるべきなのです。
体内と環境のバランスであると、東洋医学では考えられているのです。
このような記事を見ました。
「子供がなんらかのアレルギーを発症する確率は、両親ともにアレルギーがある場合が60%、片親にアレルギーがある場合は40%、どちらもアレルギーがない両親から生まれた場合20%。やはり、アレルギー家系であるほど、子供の発症率も高くなる傾向にあります」
この記事を見ると、やはり、遺伝の影響はあるのだなぁ、と考えられます。
そして、体質が大きな要因のように読めて、もう治らないようにすら感じてしまいます。
親子は、生活習慣も真似る。
さて、体質は似るとして、果たして、それのみでアレルギーやアトピーは発症するのでしょうか?
また、発症するとして、その症状は定着してしまうものなのでしょうか?
東洋医学的にいいますと、否と言えます。
先ほど書きましたように、東洋医学では、病は内と外との関係性で発症する、とされます。
つまり、体内の話だけで病を説明することは東洋医学的には間違っているのです。
つまり、こういうことです。
「体質が同じで、同じ生活をしていたら、同じ病になるよ」
ということなのです。
違う言い方をすれば、体質が同じでも、生活を変えれば同じ病にならない可能性があると、東洋医学は言うわけです。
親子の体質は似ます。
そして、生活のクセも親子では似ます。
この2つの関係をを考えるべきなのです。
アトピーとアレルギーの症状自体は、熱の症状
さて、ではどうすればよいのか、という話です。
体質は似てしまうとして、変えられることは、生活習慣です。
アトピー性皮膚炎の症状とは、皮膚表皮の炎症です。
アレルギーは、粘膜上皮の炎症です。
両方とも上皮の炎症です。
ですから、上皮の炎症反応を促進する要素が生活に潜んでいないかを探し、それを除けばよいのです。
上皮炎症を悪化させるものは、たくさんあります。
辛い食べ物はよくありません。
スパイシーなものはだめですね。
化学物質もだめです。
合成保存料や化学調味料、または薬剤にも注意しましょう。
胸焼けする食事。
消化管内の上皮を荒らすのもだめです。
ですから、胃炎などは起こさないように注意しましょう。
精神的ストレス。
ストレスがアトピーを悪化させることが、最近わかってきました。
ストレスは、胃や小腸を荒らしてしまいます。
このように、上皮を荒らす、または炎症を起こさせる要素をなくす努力が必要なのです。
体質は、ある程度似てしまい、また、食生活やパターンも似てしまう親子。
親と同じ病を避けたいなら生活を変えるべき、ということなのです。
鍼灸治療で、炎症を抑える。
さて、鍼灸治療では、どのようなことをするのでしょう。
炎症を起こす原因を出来るだけ深いところから取り除くということを行ないます。
単純に症状として炎症を抑えるなら、肘にある曲池穴に浅く針をします。
また、炎症をおこすスパイシーな食事を好む方は、肝臓などに熱がある場合が多く、その場合は行間穴などで肝臓の熱を取るような治療をします。
また、ストレスによる過食は、百会穴などでリラックス効果をねらいます。
このように、アレルギーやアトピーなど上皮に熱を持ちやすい方には、熱を取り除くことはもちろん、アレルギーの原因物質以外でも熱の原因となるものが体を襲わなくなる処理と治療を行なうことが大切なのです。