女性のバイオリズムと鍼灸の知恵

生理周期が教えてくれること

東洋医学において、女性の体は月の満ち欠けのように、繊細なリズムを刻んでいると考えられています。その代表的なものが「生理周期」です。約28日というサイクルの中で、女性の心と体はダイナミックに変化しており、このリズムを知ることは、ご自身の健康状態を深く理解する第一歩となります。

生理周期が安定していることの重要性

生理周期が順調であるということは、ホルモンバランスが整い、心身ともに安定している証拠です。

生理期間(約7日間): 穏やかな排出とともに、新しいサイクルへの準備期間となります。

卵胞期(約7日間): 排卵に向けて、心身ともに活動的になる時期です。

黄体期(約14日間): 受精・着床に備え、心身ともに穏やかさを保つ時期です。

もし妊娠が成立すれば、この黄体期が継続することになります。このように、約4週間(28日間)のリズムは、女性の健康のバロメーターと言えるでしょう。

生理周期の乱れ、その陰に潜むもの

しかし、この繊細なリズムは、ちょっとしたことで乱れてしまうことがあります。

精神的なストレス:

生理周期は、卵巣や子宮だけでなく、脳からのホルモン分泌によってもコントロールされています。そのため、精神的なストレスはホルモンバランスを大きく乱し、生理周期の異常や生理不順、さらには無月経を引き起こすこともあります。

お腹や腰の冷え:

「冷えは万病のもと」と言われるように、お腹や腰の冷えは、骨盤内の血行不良を引き起こし、生理周期を大きく左右します。一般的に、お腹の冷えは生理周期を短くする傾向に、腰の冷えは生理周期を長くする傾向があると言われています。

生理周期は、あなたの心と体の声:

このように、生理周期は非常にデリケートでありながら、女性の心身の状態を映し出す鏡のような存在です。だからこそ、私たち鍼灸師は、女性の治療を行う上で、患者様の生理周期を重要な情報として捉えています。

鍼灸治療が生理周期を整える

鍼灸治療は、全身の気血の巡りを整え、本来カラダが持つ自然治癒力を高めることで、様々な症状の改善を促します。体調が改善されるにつれて、ホルモンバランスが整い、自然と生理周期が安定してくることも少なくありません。

また、生理周期の安定を目的とした治療を行うことで、心身のバランスが整い、精神的な不安やイライラの軽減にも繋がります。もし、精神的な症状でお悩みの女性がいらっしゃいましたら、生理周期を整えるという視点からのアプローチも、有効な選択肢の一つとなるでしょう。

当院では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた丁寧な施術で、女性特有のお悩みをサポートいたします。生理周期の乱れが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。