舌の苔と口臭

舌を診るということは、脈をとることと共に東洋医学ではとても大切なことです。

最近は、舌の苔が口臭の原因とかで、掃除をなさる方も多いとか・・・。

でも、いくら掃除しても生えてくる苔。

さて、どうしましょうか?

舌の苔は、胃腸の消化状況をあらわす

舌の苔が、口臭の要因であると最近よく言われます。

ですから、苔を取れば口臭がなくなるとのことで、苔掃除ブラシも売られています。

でも、誰もが苔が生えているわけではありません。

苔が生えてこなければ、いいわけでしょうよね。

苔が生える原因が、東洋医学では定義されています。

それは、胃腸の働きと関係しています。

胃腸の働くが良いと、苔は分厚くならず、うっすらできれいなんです。

消化不良で舌の苔は厚くなる

実は、消化状況が悪いと、舌の苔が分厚くなるといわれています。

胃腸内に消化しきれていないものが絶えず残っていると考えられているんです。

それが、苔の分厚さに反映するんですね。

では、実際に胃腸の中にものがあるかというと、そうではなさそうです。

胃腸内の内壁部分での吸収が、滞っていることが考えられます。

その内壁の状況を苔に診ることが出来るんですね。

つまり、 胃腸の状態が良いと、苔の掃除も必要ないということです。

苔の掃除をするよりも、胃腸の掃除をしましょう。

胃腸がきれいなら、舌もきれいということなんです。

どうすれば、胃腸がきれいになる?

舌の苔を薄くきれいにするために、胃腸をきれいにするにはどうすればよいのでしょう?

答えは簡単です。

胃腸にやさしい食事をすれば良いのです。

それは、食べ過ぎないこと。

消化の悪いものを食べないこと。

夜9時以降に食べないこと。

たった、この3つです。

そして、胃腸への負担が減って、消化がうまく進むようになると、苔が薄くなっていきます。

簡単ですね。

この方法なら、胃腸にやさしいし、舌をこすって傷つけることもありません。

理想の舌ってどういうもの

では、理想的な舌の苔というものは、どういうものなのでしょう?

舌苔は白くて、薄くて、まんべんなく生えているのが良いです。

まったく、ないのも良くありません。

程よく生えているのが良いです。

その状態を薄白苔といいます。

これを基本に考えるわけです。

舌苔が厚ければ、消化がうまくいっていません。

その苔が黄色くなったら、胃腸の不消化物が熱を持っています。

こういうときは、口臭もきつくなります。

きれいな舌の苔を意識して、胃腸からきれいにして、嫌な口臭をおなかの中から消してしまいましょう。