鍼灸で緩和できる花粉症やアトピー
今回は、東洋医学の観点から、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性の疾患についてお話ししたいと思います。
東洋医学における病の要因、湿邪
アレルギー性の疾患は、西洋医学では免疫系の異常反応として捉えられますが、東洋医学では湿邪という概念が重要になります。
湿邪とは、水分や体液が正常に代謝されずに体内に滞留し、気血や経絡の流れを妨げる邪気の一種です。
湿邪は、外から侵入する場合と、内から生じる場合があります。
外から侵入する「湿」
外から侵入する湿邪は、雨や霧などの湿気が多い気候や季節に発生しやすく、体表に影響を及ぼします。
例えば、花粉症では、花粉が外から体内に入り込み、鼻や目などの粘膜に湿邪を引き起こします。
この湿邪は、気血の流れを阻害し、免疫力を低下させるため、花粉に対する過敏反応を引き起こします。
また、湿邪は熱を帯びやすく、風邪や感染症などで発熱した際にも増加しやすくなります。
このため、花粉症の人は風邪をひきやすかったり、花粉症の季節に発熱したりすることが多いです。
内から生じる「湿」
内から生じる湿邪は、胃腸の働きが低下することで発生しやすく、体内に影響を及ぼします。
例えば、アトピー性皮膚炎では、胃腸の消化吸収能力が低下し、食物から摂取した水分や栄養素が正常に代謝されずに体内に溜まります。
この水分や栄養素が湿邪となり、血液やリンパ液と一緒に全身に運ばれます。
この湿邪は、皮膚や筋肉などの組織に滞留し、気血の流れを阻害し、皮膚のバリア機能を低下させるため、外部刺激に対する過敏反応を引き起こします。
また、湿邪は毒素となりやすく、皮膚から排出される際にかゆみや発赤などの炎症反応を引き起こします。
鍼灸で湿邪を対策
では、このような湿邪によるアレルギー性の疾患を改善するためにはどうすればよいでしょうか。
ここで、鍼灸が有効な治療法となります。
鍼灸は、経絡というエネルギーの流れを調整することで、気血の循環を改善し、邪気を排出する効果があります。
特に、湿邪に対しては、温熱刺激を与えることで、湿邪を乾燥させたり、燃焼させたりすることができます。
また、鍼灸は、胃腸の働きを高めることで、内から生じる湿邪の発生を抑制することもできます。
鍼灸での湿邪を治療
具体的には、花粉症の場合は、鼻や目などの粘膜を改善する鍼灸を施したりすることで、局所的に湿邪を除去することができます。
また、肺や腎などの臓器の機能を強化するツボに鍼灸を行うことで、免疫力を高めることができます。
アトピー性皮膚炎の場合は、皮膚の熱を取り除く鍼灸を施したりすることで、湿邪の悪影響を除去することができます。
また、胃腸や肝などの臓器の機能を改善するツボに鍼灸を行うことで、消化吸収能力を高めることができます。
鍼灸治療と生活改善
鍼灸は、アレルギー性の疾患に対して根本的な治療法となります。
ただし、鍼灸は一回や二回では効果が現れにくく、定期的に受ける必要があります。ま
た、鍼灸だけではなく、食事や生活習慣なども見直す必要があります。
湿邪は、油っこいものや甘いものなどの不適切な食事や、運動不足や睡眠不足などの不規則な生活習慣によっても増加します。
そのため、鍼灸と併せて、バランスの良い食事や規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。
湿邪を原因と感じたら、東洋医学
以上が、東洋医学の湿邪がアレルギー性の疾患に及ぼす影響と、鍼灸が湿邪の症状を緩和する仕組みについての説明です。
花粉症やアトピー性皮膚炎などでお悩みの方は、ぜひ一度鍼灸を試してみてください。
湿邪の症状は様々です。
個人の体質や症状に合わせた鍼灸を受けるようにしてください。