耳鳴りの鍼灸治療
耳鳴りというのは、嫌なものですね。
会話は聞き取りにくくなりますし、眠るときなどにも聞こえていたら、熟睡できず、不眠の原因になります。
耳鳴りには、一過性を繰り返すものもあります。
また、完全に症状が固定されてしまうものもありますが、それでも日によって、耳鳴りの音の大きさは変わることが多いです。
その症状の変化があれば、耳鳴りが改善する方法がそこに隠れています。
耳は音を聴き取る大切な器官です。
体調の変化で、その感覚は変化します。
体調と耳鳴り症状の関係を読み解くことが、治療ではとても重要です。
ストレスや疲労でも、耳鳴りが悪化
耳がキーンであるとか、ボーなどの不快な音を感じることがあります。
検査をしても中耳炎や外耳炎などの疾患があるわけでもない。
西洋医学では、検査で異常がないということは多いです。
このような耳鳴りの原因は、疲労、ストレス、胃腸などの内臓の疲れなどが考えられます。
東洋医学では、疲労や老化によって体が冷えたり、ストレスなどで熱が頭にこもったりすると、耳の働きに悪影響を及ぼすと考えられています。
耳鳴りは、キーンという高い音や、ボーっという低い音など、聴こえる音や大きさはさまざまですが、聴力の減退につながることもあります。
耳鳴りから聴力低下
耳鳴りは聴力低下の段階で現れる症状でもあります。
耳鳴りの段階で積極的に対策し、聴力低下を予防するよう心がけてください。
耳のトラブルは単に耳の問題だけでなく、からだの不調を知らせる大切なサインでもあります。
改善するためには、まず自分の症状からその原因を考えることが大切。
根本となっている心身の不調を取り除き、耳の働きを健やかに保つよう心がけましょう。
体質から知る耳鳴りの種類
耳鳴りは、理由はさまざまです。
あなたの耳鳴りはどのタイプですか?
1.ストレスタイプ
右の耳鳴りに多いタイプです。
強く高音の耳鳴りが特徴で、強い精神的ストレスがかかると悪化します。
偏頭痛、不安感、怒りっぽいなどの症状が同時に起こります。
2.むくみタイプ
主に左の耳鳴りに多いです。
耳の閉塞感があり、音はボーと低い音が多いです。
めまいや胃の不調、肥満、むくみやすいなどが同時にみられます。
3.疲労タイプ
疲労時に起こる耳鳴りです。
これは倦怠感、食欲不振、軟便、めまいなどを伴います。
音はボーという音が多いですが、不眠などが続いていると、高い音が鳴ったりします。
4.老化タイプ
症状が慢性化し、低音の耳鳴りが続くことが多いです。
夜間の耳鳴り、イライラ、物忘れ、腰痛などを伴います。
耳鳴りは、体の不調全体を見なおしましょう。
耳鳴りを治療するには、心も身体もリラックスすることが大切です。
しっかりと睡眠をとり、ゆっくり入浴するなど、健康的な生活を毎日続けられる習慣を身に付けましょう。
耳鳴りは、日頃の不摂生が続いた結果あらわれる症状です。
今までの生活を見直し、健康的な生活を送ることが、耳鳴りの改善には大切です。
とはいえ、生活すべてを健康的にすることは難しいので、まずは自分の体質を知り、適切な生活改善を行なえれば、無理なく行なえると思います。
耳鳴りの鍼灸治療
耳鳴りの鍼灸治療では、耳の横にある耳門穴、首の後ろの風池穴、手の液門穴などをまず使います。
あとは体質ごとに、
ストレスタイプには神門穴、行間穴、百会穴など
むくみタイプには陰陵泉穴、三陰交穴など
疲労タイプには三里穴、太白穴、公孫穴など
老化タイプには太渓穴、陰谷穴、衝陽穴など
を加えます。
また、体質ごとの生活改善のカウンセリングを行ないます。